2017年09月07日

増資手続きよくある質問・Q&A

Q.そもそも増資とは?



A.増資とは、会社の資本金を増やすことです。

登記上の正式な名称は「募集株式の発行」といいます。会社が新たに株を発行して、株主から買ってもらうことにより資金を調達する方法です。

増資で得た資金は株主へ返済する義務はなく、会社の事業資金として使えます。

Q.現物出資する場合の注意点は?



A.現物出資する財産の総額が500万円を超える場合は手続きが異なります。

現物出資の総額が500万円を超える場合、原則として「裁判所の選任した検査役」による「財産の評価調査」を受ける必要があります。検査役の調査には費用も期間もかかりますので、弁護士や税理士からの評価証明にかえることができます。どちらにしても500万円を超える場合は、何かしらの証明書類が必要になります。

500万円以下であれば、検査役の調査は不要です。もちろん弁護士や税理士からの評価証明も必要ありません。

Q.DESとはどんな手続ですか?



A.会社の債務を資本へ振り替えることをいいます。

DES(デット・エクイティ・スワップ)は、債権者が会社に対して有する金銭債権(会社側からみたら金銭債務)を現物出資して会社の株式を取得し、資本金へ振り替えることをいいます。

実際のお金の動きはありません。あくまでも債権を現物出資するだけです。債権者は金銭債権を失うので貸し付けたお金は戻ってきませんが、会社の株式を取得して株主になることができます。会社はお金を返済する義務がなくなり、資本金が増えることになります。

Q.発行可能株式総数も変えないといけないのでしょうか?



A.増資(発行)する株式数によります。

発行可能株式総数は、株式会社が発行することのできる株式の上限です。ですので、増資(発行)する株式数が発行可能株式総数を超える場合は、発行可能株式総数も変えないといけません。

例えば、現在100株発行している会社で発行可能株式総数が1000株であった場合、増資する株式数が900株までであれば発行可能株式総数を変更する必要はありませんが、901株になると発行可能株式総数を変える必要があります。

発行可能株式総数も変える場合は、増資の登録免許税とは別に登録免許税が3万円かかります。


Q.登録免許税はいくらかかりますか?



A.増加する資本金額により異なりますが、最低3万円です。

登録免許税(印紙代)は、法務局へ納める手数料みたいなものです。

増資金額×7/1,000 で計算されます。ただし、この金額が3万円未満であれば一律3万円ということになります。

500万円増資する場合は、500万円×7/1,000=35,000円です。300万円増資する場合は、300万円×7/1,000=21,000円→3万円になります。
posted by zoushi at 15:56 | 増資手続きの概要 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2016年06月23日

現物出資の「現物」って?現物出資の内容について

会社の資本金を増やす(増資する)には、お金(金銭)以外にもモノを出資することができます。

これを「現物出資」と言います。

現物出資ができるモノとは、物体の「物」以外にもソフトウェアなどの無体財産も該当します。しかし、株式会社では「労務」や「信用」は現物出資することはできません。

「貸借対照表に資産として計上できるもの」が現物出資できるとされていますが、簡単に言えば「金銭価値のある財産」であれば可能です。

<現物出資される代表的な物>




  • パソコン

  • FAX、コピー機器

  • スキャナー、プリンター、複合機

  • ホームページ、WEBサイト

  • 事務用机、椅子、書庫、備品

  • 商品在庫

  • 自動車、バイク

  • 土地、建物などの不動産

  • 有価証券

  • 債権

  • 営業ノウハウ etc



現物出資する際の評価額は、当たり前ですが購入時の価格ではなく、出資する時点での時価です。

そのため、現物出資する価額が正当であるかを判断するため、原則、裁判所の選任した検査役による調査を受けなければなりません。この調査は、時間はもちろん費用もかかり、会社にとって大きな負担となります。

このような事から検査役の調査にかえて、弁護士、公認会計士、税理士からの評価証明があれば別途検査役の調査を行うことなく現物出資ができるとされています。

また、「現物出資する財産の総額が500万円以下」であれば、検査役の調査や弁護士等の証明も必要なく、出資できるという規定が設けられています。

出資者が現物出資をすることで所有権が会社に移転しますので、不動産や自動車等の場合は、出資後に名義を変更する事も必要です。

車の場合は取得税、不動産の場合は登録免許税や所得税、固定資産税がかかる等、会社・出資者に税金負担が発生する場合がありますので、安易に出資するのはお勧めできません。

現物出資して増資する場合、パソコンやプリンター、ホームページ等、総額を500万円以下に抑えて増資を行うことが一般的になっています。
posted by zoushi at 17:17 | 増資手続きの概要 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2015年04月30日

増資手続きと発行可能株式総数の関係性

発行可能株式総数とは何ですか?


◆定款の変更なしで、将来的に発行できる株式の上限です。

大企業など、株式譲渡制限がない会社(公開会社)では発行可能株式総数は、発行済株式の総数の4倍を超えてはならないという規定があります。

しかし、一般的な中小企業など、株式譲渡制限を設けている会社(非公開会社)では特に規定はありませんので、発行済株式数に関係なく発行可能株式総数を設定できます。将来、増資を行う際に、発行可能株式総数を上回ってしまう場合は変更登記を行い、その範囲を広げることもできます。その際は、定款の変更も行わなければならないことにご留意ください。


発行可能株式総数の範囲内でしか増資はできませんか?


◆できません。

もし、ご検討されている増資額が発行可能株式総数を超えるのであれば発行可能株式総数の変更登記を行う必要があります。

例えば、現在登記されている発行可能株式総数が100株で資本金額(発行済株式数)が60株であれば変更なしでは、40株を超えて増資をすることはできません。


発行可能株式総数はどの資料を見たら確認できますか?


◆御社で保管されている定款、または、登記事項証明書を御覧ください。
  
登記事項証明書(登記簿謄本)は管轄の法務局で交付申請ができます。管轄でない法務局でなくても、お近くの法務局でも登記事項証明書は入手可能です。
  

発行可能株式総数を増やす手続きと、増資は同時に申請できますか?


◆はい、同時に申請することが可能です。

まずは御社で臨時株主総会を開催し、増資と発行可能株式総数の変更の決議を行い株主総会議事録の作成をします。その後、発行可能株式総数の変更と、増資のための登記を同時に申請します。効力が生じた日から2週間以内に登記申請を行わなければなりません。
  
  

発行可能株式総数変更登記の登録免許税はいくらになりますか?


◆30,000円です。

増資登記の登録免許税は、増資する金額の1000分の7(最低3万円)が別途必要です。発行可能株式総数と共に登記申請を行うことで登録免許税がまとめられるもの(例えば、商号や目的変更)があります。変更をご検討されている事項がございましたら、併せてご相談くださいませ。
posted by zoushi at 10:03 | 増資手続きの概要 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2009年12月31日

増資手続きとは?増資手続きの概要

会社の資金が不足すれば、外部から資金を調達することになります。

調達する資金は、融資・借入れによることが一般的です(銀行や日本政策金融公庫など)が、

株式会社には融資以外の資金調達方法として、増資という選択肢があります。

増資とはいったい何でしょうか?

まず、融資との一番の違いを申しますと、「増資によって得た資金は、一般の融資とは異なり、返済する必要がない」ことです。

※ただし、返済しなくてよい資金であっても、会社は出資者(株主)に対する配当(見返り)を与えなければ、出資者は増資には応じてくれないでしょう。増資した会社は利益を多く出すよう、事業活動に励み「配当」という形で出資者(株主)に見返りを与えるという、一定の責任が生まれます。

この増資手続きには、大きく分けて2つの種類があります。

(1)株主割当増資

→既存の株主からの出資を受けて会社の資本金を増やす

(2)第三者割当増資

→株主以外の第三者からも出資を受けて会社の資本金を増やす

上記いずれかの方法で増資手続きを行い、資本金を増やすことを「増資」と言います。

なお、増資手続は管轄法務局にて登記を行うことが必要です。

増資手続き」の大まかな流れは次の通りです。

※株式譲渡制限会社(非公開会社)の場合

増資手続きの主な手順

株主総会決議で株式の発行を決定



株主に増資の通知




株主からの株主払込み



資本金額・発行株式数の変更登記


登記手続きにかかる登録免許税は申請1件につき、増加した資本金の額(課税標準金額)の1000分の7(これによって計算した税額が3万円に満たないときは、3万円)です。
posted by zoushi at 00:00 | 増資手続きの概要 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
増資手続きマニュアル2